最終便



ゆっくり電車が通り過ぎていく
千切れたドレスの先から
スパンコールの雨が降る

私だけを乗せただ進んでいく
ビーズの欠片は遠くの
あの星のひとつ

白い線の上 たどった世界は
綺麗で醜い結晶
罅割れれば脆くなる

粉々になって 散らばっていく
きらきら流れる星屑
願い事を聞いている

この手は儚いものであふれていて
この日はいくつもの明日の向こうに



さあ
最終便があなたを待ってるよ
帰り道を忘れないで
星降る街灯を目印に